自分で美味しい奈良漬けを作ってみる
- 美味しいと言うのは自分好みでと言うことだ。ネット上には色々なレシピが紹介されているがそれぞれ美味しいに違いない。その中で自分の好みに合うものを探してアレンジすることになる。
- ウリは野菜だから果実という訳には行かないが植物の恵みには違いない。
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奈良漬けの作り方
(用意するもの)
食材(食べるもの)
- 瓜(ウリ)。白ウリとのことだが、スーパーで見ても白ウリなんて見つからないというか、分からない。多分、縞模様のない、緑色が濃くないもの。白い色または薄い黄色または薄い黄緑色あたりのウリでいいだろう。大きさは好みで。
- 今回は試験的に、2本。重さは2本で1キログラム。
- 瓜以外にも胡瓜、大根、西瓜などの名前が並ぶが、この辺は好みと適性の問題があるので個別にチェックしたい。
調味食材・道具類
- 塩。食材の20%。ミネラルの多い自然のものが好ましいが
- 酒粕。ペーストが販売されている。冬場に上物の板粕を手に入れていたら、酒で戻して使うのが良い。
- ジプロック。1.5キログラム程度はLサイズジプロックで収まる。工夫すれば(適当にカットすれば)多分、2キログラムまで収めることが出来る。
- 焼酎。35度のホワイトタカラ。
- 冷蔵庫スペース(野菜室)。
手順1塩漬け
- ウリは先ずよく洗う。束子かスポンジで表面をごしごしやってツルツル感を取り除く。水気を切ったらもう水洗いはしない。2つに切って中の種を取り除く。
- 分量20%(今回は200グラム)の塩を用意して、種を取って出来た窪みに入れる。全部は入らない。
- ジプロックは予めホワイトリカーを噴霧して殺菌しておく。
- ジプロックにウリと残りの塩を入れる。塩が溶けやすいようにホワイトリカーを噴霧する。
- 空気を押し出してジッパーを閉める。
- なるべくウリが平たく底面に接するようにして野菜室に入れる。位置が落ち着くように近くの野菜を少し上に乗せておく。
粕床作り
- 粕の分量 =基本的には食材と同量。ウリ1キロ漬け込む時は粕床も1キロ使う。しかし、これでは粕の量が半端じゃない。高級食品に仕立てる時の分量割合。家庭用なら半量で良いだろう。
粕床から水を抜く方法
- ネットを調べてもそういう情報にはお目に掛かれない。多分、単に水分だけの問題ではないのだろう。疲れてしまった粕床は水分が多いだけでなく、風味もない。ミネラルかアミノ酸かは分からないが美味しい成分も失われて、食材から取り出された成分はプラスマイナス混然で必ずしも美味しさにつながらない。だから、陰干しとか、塩を入れるとか、何か工夫しても中途半端になってしまうのだろう。
- 結局、①最初の未使用の粕床は本漬けで使い、それが終わったら、②塩漬けしたものの塩抜きで使い、最後は、粕の状態を見て、③魚などの焼き物の風味付けに使うか、④何もしないで捨てる。塩分があるので肥料代わりに庭に埋めるのは止めた方が良い。
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重石
- 重石は利用しない。積み上げないで平らにして上がってきた水(塩水)に浸りやすいようにすればいい。但し、時間は十分掛けること。
ネットをチェック。重石を乗せて水が出たら重石を外すか軽くする。塩と水交換促進が目的だろう。
重石は使いたくない。水抜に時間が掛かる心配があるなら板摺で十分だろう。
塩・塩分
- ジプロックに野菜と分量の塩を入れる。20%濃度。濃度が高過ぎても構わない。
- 塩分を野菜に送り込んで、その塩分を抜き取る過程でミネラルを生成させる。もしくは野菜の中の成分を変化させる。この構造は魚介類や肉類でも同じだ。但し動物性素材は分解が早いので行程管理は注意を要する。
- ジプロックは空気を入れないようにする。塩が溶けやすいように焼酎噴霧しておく。冷蔵庫に入れて5日間程度漬け込む。
自然の酵母菌~酵素は何処にあるか分からないが野菜の種類は多くした方が良さそうだ。
十分漬かったら水を振り切って干す。日向が良いか風干しが良いか。食材のダメージ、カビなど懸念があれば殺菌の為に天日干し2時間程度を始めにやっても良いが基本は風干し。焼酎噴霧でも良い。風干しは1日、一昼夜、1泊2日程度。
最初の漬け込みは、食材を混在させて良いが、野菜、肉類などは最初から分けておくこと。
その後の漬け込みは、種類毎にあるいは個体毎にラップするなどして分別管理すること。特に動物系食材では徹底すること。
常温保管では空気を入れないようにする、焼酎などで殺菌を徹底する。開封したら冷蔵庫に入れるか、再度密封保存を行う。
イメージとしては、塩抜き用の粕床と熟成用の粕床、個別ラップがある。
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実績トレース(後程別の記事に移す)
8月9日:白ウリ購入(地場特産野菜の本ウリは見当たらず)。2本で1キロ。
8月10日:塩漬け。20%。200グラム。重石なし。冷蔵庫。ジプロック。
8月11日:相当量の水が上がっている。 塩水に漬かるように上下を変える。
8月15日ごろ
瓜を出して、陰干し。日向干し。2日間ほど。
瓜を出した塩水に胡瓜2本を漬ける。20%に胡瓜の 500グラムが加わるから、15%程度の塩分になるかな。
8月16日ごろ。梵の粕を使って粕漬け。ジプロックに入れる。焼酎を振って電子レンジを使って温めてからペーストに下。
奈良漬の漬け込み時期は8月下旬から9月頃で十分が、今回は先行トライアル。
8月29日ごろ。胡瓜を陰干し。日向干し。 色が抜けて白くなってしまった。2日ほど。
8月31日ごろ。ウリの粕漬けに追加で入れる。
8月31日ごろ、野菜売り場で買った、瓜(縞瓜2個)とズッキーニを塩漬け。
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奈良漬って発酵食品ですか?
- 微生物が糖分やアルコール分、アミノ酸などに作用して別のアミノ酸、糖分などを作り出す。美味しく、栄養価があれば発酵。不味くて、匂いも酷ければ腐敗。などは何処かで習った。
- 野菜の漬物も上手に漬かれば発酵の効果で程よい酸味・旨みがでて美味しい。酒粕の中にも発酵菌があって作用する。酵母菌は生きている時の作用もあるが、死ぬ時の作用もあるようで味を奥深いものにしているようだ。
- なお、塩抜き効果は発酵とは別次元のもの。 塩が粕床に抜けて逆に何かが代わりに入っていく。発酵で生じた糖分やアミノ酸かもしれない。
複数の粕漬けを調和させる工夫
- アミノ酸、アルコール分、糖分など美味しい粕床は適切に種を仕込むことで醸成が進むが、種の痛みという時間の制約がある。種は粕に交わるものの簡単に引き上げなければいけない。
- 食材、食材も種も粕床にとっては同じ意味を持つが、食材も容易に取り出せなければいけないが、熟成した粕床の恵み儲けたい。
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